スポンサーサイト

物語を物語る

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

子供の教育。フランソワ・カロンの「日本大王国志」から

物語を物語る

フランソワ・カロンの「日本大王国志」(東洋文庫)に、江戸時代初期の日本人の子供についての記述がある。
これが興味深い。

第十九問(章)
子供の教育
彼らは子供を注意深くまた柔和に養育する。たとえ終夜喧しく泣いたり叫んだりしても、打擲(ちょうちゃく、意味:なぐること)することはほとんど、あるいは決して無い。辛抱と柔和を以て宥め、打擲したり、悪口したりする気を起こさない。子供の理解はまだ発達していない。理解力は習慣と年齢によって生じるものなるを以て、柔和と良教育とを以て誘導せねばならぬというのが彼らの解釈である。七・八・九・十・十一及び十二歳の子供が賢くかつ温和であるのは驚くべき程で、彼らの知識・言語・対応は(老人の如く)、和蘭(オランダ、注1)では殆ど見られない。丈夫に成長したといっても、七・八・九歳以下の小児は学校へ行かない。この年輩で修学してはならぬという理由で、従って彼らの一群は生徒ではなく、遊戯友達の集会で、これが教育に代わり、彼らは野生的にまた元気一杯になる。学校へ行く年齢に達すると、徐々に読書を始めるが、決して強制的でなく、習字もまた楽しんで習い、嫌々ながら無理にするのではない。常に名誉欲をうえ付け、名誉に関しては他に勝るべしと激励し、短時間に多くを学び、これによって本人及び一族の名誉を高めた他の子供の実例を挙げる。この方法により彼らは鞭撻の苦痛がもたらすよりも、更に多くを学ぶのである。
(以下略)
注1 オランダではほとんど見られない。日本の小児の天国であるとは、オランダ人のみならず、ヨーロッパ人の一致して言うところである。

フランソワ・カロンの経歴 [1600ころ~1673]滞日オランダ商館長。オランダ船員として来日、日本婦人と結婚。通訳となり、出島商館長を務めた。のち、東インド会社で東洋貿易に従事。カロンの著作は、江戸時代初期の日本の情勢を伝える貴重な書となっている。
そのカロンが、日本の子供とその教育に驚いたようだ。

昨今、日本国内でも幼児虐待事件が後を絶たない。中にはしつけと称して虐待を行うといったものもあるようだが、それは教育ではない。たぶん親も子供なのだろう。
どうも昔の日本は、大人も子供も「おとな」だった。そういった成熟した精神をもった社会を形成していたのではないか。
だが、こうした日本人が持っていたいい面も、いまは失われてつつあるようだ、そう思えてならない。
スポンサーサイト

Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

«  | HOME |  »

カスタム検索




FC2ブログランキング


すみません…、只今コメ返しをしておりません。しかし、しっかりと読んでおります。こんなわがままなサイトですが、気が向いた方は、どうぞ書き込んでください。

FC2ブックマークに追加

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

Wikipedia
developed by 遊ぶブログ
物語を物語る
 トップページ
  ├ 月別アーカイブ
  |  └ --年--月 --日 (--)
  ├ カテゴリー
  |  └ スポンサー広告
  └ スポンサーサイト
物語を物語る
 トップページ
  ├ 月別アーカイブ
  |  └ 2012年03月 28日 (水)
  ├ カテゴリー
  |  └ ヴァリニャーノ、カロンなどの日本人観
  └ 子供の教育。フランソワ・カロンの「日本大王国志」から
by AlphaWolfy

消えた二十二巻

Author:消えた二十二巻


全ての記事を表示する




このブログをリンクに追加する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。