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物語を物語る

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映画「デスノート DEATHNOTE」の私的解釈。その2「死神はなぜリンゴを食うのか」

物語を物語る

前回の続き。
映画「デスノート」は「仏教的思想」が強い。
これが、この映画の感想である。

①終盤、死神が「デスノートを使った者は、天国にも地獄にも行けない。行き先は無だ」と、夜神月にいうセリフがある。
うん、「無」って。無という思想は仏教だろう。
②死神が死んで、砂になる。という場面が何度かある。死神が死ぬっていうのも変だが、消滅の仕方が「砂」になって消えて行くのだ。
この感覚も仏教的だ。チベット仏教徒が砂絵を書いて完成したらその時点で壊す、というのをテレビで見た。確か「無」の心境を得るために行う修行だという。
死んで、砂となり、風に吹かれて跡形もなくなるという「無」の思想は仏教である。この場面が仏教的であるというブログもあったので、そう感じていたのが私だけでないことが分かった。
また、これは「入滅」ではないかという記事を読んだが、少し違うと思う。入滅は釈尊や高僧が死ぬときに使う。「涅槃に入る」と同じことで、煩悩から解脱した境地なので、死神の消滅にこれは当たらないのではないか。
③この死神の存在がいかにも、日本的神なのだ。
キリスト教では1神教なので死神はいない、という。人を死に誘う役割は悪魔であるという。(ウィキペディア、死神の項目)
なるほど。となれば、1神教では、死神はいない、悪魔がその任となるわけか。
しかし「デスノート」の死神はどこか滑稽で、日本的である。冗談も言えば、皮肉も言う。じつに人間的なのだ。西洋では悪魔は絶対悪であり、寡黙なはずだ。
④映画の中では、アイドルの「弥海砂」を助ける死神がいたが、これはどういう死神なのか。(私は映画だけの情報であるが)あのイメージは死神ではない。
不思議なキャラだ。それだけに、この映画でいう「死神」の実体が分かるのではないか。
この死神はアイドルを助けるために、自分が犠牲となって消滅する。悪魔に「自己犠牲」の精神があるという話を聞いたことがない。それに義侠心を感じた白い死神が自己犠牲となった死神の精神を引き継いで、アイドルを助ける。
恩義、思い遣りのある死神、悪魔がいるという話も聞いたことがない。
つまりこういうことだ。この映画の「死神」とは、西洋的なものではなく、日本的神だということだ。実に、慈悲深いところがある日本的思想が盛り込まれているということなのです。
その反面、突如として裏切ったりするところもある。(死神の最後の裏切り)
この自由さも実に人間的なのだ。これはギリシャ神話や北欧神話の神々のようだともいえる。(となると物語上、映画の死神は「トリックスター」といえるだろうか)
日本人は、神に対して独特な感覚をもっている。善、福を与えるのも、神さまであり、災い、不幸をもたらすのも神さまなのである。つまり、日本人の「神さま」に対する考え方はじつに曖昧なのである。
そうなると、映画の彼らの言動から、これらは日本的「死神」であると推論できる。
⑤ では、この「死神」の原型はなんであろうか。
一番近いのは「閻魔大王の牽族」あたりではないのかと思う。
閻魔はインドのヴェーダ神話に登場するヤマである。人間で最初の死者となったゆえに死者の国の王となったヤマ。人が死んだときに、天界へ送るか、地獄へ落とすかを裁く役割を担った。このヤマが中国に伝わると、道教と結びいて閻魔となったのだ。閻魔は冥府の王、地獄の総帥、餓鬼道の王で、18人の属将と8万の獄卒(鬼)を引きいている。
「デスノート」に登場してくる死神は、閻魔の配下の鬼、またはその眷属であろう。そして、私はこの死神「デューク」は、荼枳尼天あたりではないかと思ったのだ。
荼枳尼天は六カ月前に人の死を知り、その心臓を喰う。そのため神通力があるという。
⑥「デスノート」の死神はリンゴを食う。やたらと食う。卑しく貪る。これが何かの暗喩となっていると思って間違いないだろう。
「リンゴ」が、神秘な力を秘めていることは数々の神話や逸話に登場していることで分かる。
例えば、「アダムとイヴ」の知恵の木の果実、「ギリシャ神話」の黄金のリンゴ、「北欧神話」ロキの黄金のリンゴ「ニーベルングの指輪」のリンゴ。これらは生命、若さの象徴である。
反対に、「アーサー王の死」「白雪姫」は毒りんごが登場して、「死」の象徴として、リンゴが出てくる。
すべて、リンゴを食うことで、その現象を起こしているのだ。
それに、リンゴは「死と生」の象徴だという。
またリンゴはハートであるという。まさしく、「心臓」である。あの大きさといい、赤色といい。
それを食うことで、生命の活力を得ているのだ。
ではそれを貪り食う「死神」は何者かとなる。
(確かエヴァンゲリオンでもシトの内蔵を喰うシーンがあった)

まとめ、
「死神」はリンゴ(心臓)を食い、閻魔の眷属で、死者を冥界へ送る役目を負い、
神通力(人を見ただけで名前と寿命が分かる)を持っている。
となると、
「デスノート」の死神は荼枳尼天といえるのではないか。
ちなみに荼枳尼天は、日本では神仏習合され、稲荷神となった。そう、お稲荷さまで、要はキツネである。
稲荷神社は全国各地に3万以上あるといわれる。鳥居のたくさんあるあの神社のことだ。

というわけで、いろいろ理屈をこねて、遊んでみました。これはあくまでも、私のお遊びなので、本気にしないでください。(だったら書くなって、言わないでね)

で、次回は、「Lがなぜひょっとこのお面を被るか」です。

追記  リンゴ情報。他の食物をリンゴと一緒に入れておくとまわりの食物を腐らせる成分があるという。これは昔から習慣として知られていたことであるという。またリンゴが腐って、醜くなるのも、どこか心臓を想像され、そこから死のイメージもついたのだろうか。
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