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「サル山の猿」と「生」  旅行記1

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先日、日光・鬼怒川方面へ旅行に行きました。
1泊2日の家族旅行。温泉に浸かってゆっくりと、と思ったのですが、いろいろ考えさせられる旅となりました。

行程は、「中禅寺湖でボート漕ぎ」、「華厳ノ滝を眺め」、「明智平のロープウェーに乗る」と次々に日光観光の定番を巡った。
ほんとうは、日光東照宮をじっくりと見て、天海の墓所「慈眼堂」に久々に行きたかったのです。しかし今回は、家族旅行ということで、泣く泣く素通りしました。幼稚園児の娘と神社巡りはちょっときついかなと判断したのです。(というよりは、一人でゆっくりと見たいんです、特に寺社見学は。で、今日は我慢)
そして、「せっかくここまで来たんだから、日光猿軍団を見よう」ということになった。私は見たくはなかったのですが、まあ仕方ない家族サービスというやつです。
ということで、日光猿軍団に行って、驚きの連続。料金は高い、駐車料金まで取る。おまけに猿の劇が始まるまで、待っていなければならない。他に見るところがないので、お土産屋でボーっとするしかなかった。(そういう驚きです)
しかも、劇は…… (察してください)。まあ、そういった内容です。
それでも、うちの娘(5歳)はかなり喜んでいました。

しかし、ここで、私が興味を持ったのは「サル山」でした。
まあ、何の変哲もない、動物園にあるような普通のサル山です。10匹位はいたかな。
ここが妙に気になって仕方がなかった。なぜか。理由は、ここが「日光猿軍団」だからですよ。
芸のあるサルは舞台に立ち、使い物にならないサルがここに送られるわけです。
妙に考えさせられる。そして物悲しくなる。
そう思って眺めていると、このサルたち、どこか覇気がない。みんなじーっとしているんです。本来もっていたであろう「獣らしさ」さえ失ってしまったようです。
普通の「サル山の猿」といったら、物凄い「生」を感じます。餌の奪い合い、場所の取り合い、何匹か集まって毛の身づくろい、それに欲情しているサルは……しているもんです。それこそが、「サル山」を見る楽しみでしょう。
でも、ここのサルたちは、どこか寂しげで、「生きている」というエネルギーをまったく感じない。ただ虚しく時を過ごしてだけ、といった感じだ。サルはそんなこと思っていないでしょうが、悲愴感漂う雰囲気は、私に哀れな姿を想像させる。
もー、まったく見ているこっちが悲しい気分にさせられじゃないか。そんなサル山なんかない方がいいくらいです。
楽しいはずの園内に、どこか、ぽっかりと負の空間があるようで、どうもいけない。実力のない者が送られ、死ぬまで過ごさなければならない、施設のようで、自分の将来を見ているような気さえします。
まあ、そう感じるのは、会社であまり出世しない私だけなのでしょうが……。

と嘆きつつ、次回に続きます。
次は「中国雑技団を見て感じた、人の幸福とは」です。
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消えた二十二巻

Author:消えた二十二巻


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