スポンサーサイト

物語を物語る

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「中国雑技団を見て感じた、人の幸福とは」 旅行記2

物語を物語る

前回の続き。

鬼怒川温泉のホテルに宿泊。
そこでは、ホテルの催し物があった。
「中国雑技団」によるショーだった。
ネット予約のサービスで、このショーのチケットをただで貰っていたので、(気が進まなかったが)家族サービスの一環として見ることになった。

嫌々ながらも見始めたが、結果的にかなり楽しめた。一言でいえば「凄かった」というのがいちばん的確だ。期待していなかったので余計そう感じたのかもしれない。
本場中国からやってきた一団で、芸は本格的なものだった。
サーカスの曲芸のようなものが多く、人も物も、回る回る。空中ブランコのようなものもあって、思わず「アブねー」と言ってしまうものも多かった。
また、身体が柔らかいので、ヨガのように体が曲がる曲がる。まるで映画「エクソシスト」の悪魔に乗り移られた少女のように、クモ歩きの場面ぐらい体が曲がっていた。(例えが下手ですね)
テレビで見た「へん面」もあった。おーこんなところで見られるとは、と感心しながら、夢中になって見ていた。
しかし、そのうち娘が愚図り始めた。「のどが乾いた」「眠たい」「飽きた」と連発し出した。夜8時から始まって約1時間の公演。娘にしてみたら、そろそろお眠むの時間なのだ。それでなんとか、終演までなだめすかして、大人しくさせた。

そして、ショーが終わって、観客との記念撮影。
その時気がついた。出演者がみな若いということに。
よく見たら、みんな子供だ。
そこにいた関係者の人に聞いたら、最年少は男の子で7歳だった。他の子も似たような年齢の子が数人いたし、他は10歳から17、8歳ぐらいの少女といった感じの子供たちだった。
「ちょっと複雑な気分になった」
それに、彼女らをよく見ると、手足には怪我やあざの跡がいっぱいあった。雑技団の芸はアクロバテックな芸が多いので、怪我は絶えないだろう。それに日々の練習はかなりきついはずだ。一歩間違えば、大けがになる。空中ブランコのような芸で落下したら死んでしまうかもしれない。それを毎日行うのだ。
「これは厳しい」

こんな小さな子らが中国から日本にやってきて、芸を見せるとは何とも辛い話だ。7歳の子が親や兄弟と離れ離れになって、言葉も通じない国で仕事をするのだ。しかも、人前で芸を見せて、お金を得るまでには修行を積まなければならないのだろう。
様々な背景が頭に浮かんでいろいろと想像してしまう。
兄弟が多くて、親が手放したのか。
芸を身につけるという名のもとに、売られてしまったのか。
稼いだお金は送金しているのか。
それとも、子供扱いされて、まともにお金はもらえないのか。
体が大きくなって芸が出来なくなったらこの子らはどうなるのか。
……。などと勝手にその背景を考えてしまった。

日本人の子として生まれていれば、うちの子のように、温泉に行って、お土産を買ってもらって、いらないというほどお菓子を食べ、母親と一緒に寝ることができる。お金や故郷のことは心配せずに、「プリキュア」や「しずくちゃん」のテレビの放送を気にして楽しい日々を過ごすのだ。
この差は何なのか。うちの娘とそれほど変わらない年齢なのに。
生まれた場所が違うと、こうも人の生き方は変わるのか。それは、自分自身でどうにもならないことだ。これも運命と簡単にいっていいのか分からないが……。

しかし、それは不幸なことなのか、とも考えた。
あの子らの芸を振り返ってそう思ったのだ。
私は芸を見て楽しんだ。その見事な芸に、そしてそれを演じた人びとに拍手を送ったのだ。
これは「不幸なこと」ではないのでは、と。
異国の地で、芸を見せ、喝采を浴びることなど中々できない。
一芸に秀でて身を立てるのが、その人の人生にとって幸福だということもいえるんじゃないかと。
いや、やはり、普通の一般人として平々凡々に暮らす方が幸せなのか……。
なにを持って「幸せ」なのか。それは人によって違うし、考え方によっても変わってくるだろう。どっちが幸福なのか?どうにも分からない。

さて、さて、答えの出ない深かみにはまり込んで、いろいろ考えさせられる鬼怒川の夜だった。




スポンサーサイト

Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

«  | HOME |  »

カスタム検索




FC2ブログランキング


すみません…、只今コメ返しをしておりません。しかし、しっかりと読んでおります。こんなわがままなサイトですが、気が向いた方は、どうぞ書き込んでください。

FC2ブックマークに追加

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

Wikipedia
developed by 遊ぶブログ
物語を物語る
 トップページ
  ├ 月別アーカイブ
  |  └ --年--月 --日 (--)
  ├ カテゴリー
  |  └ スポンサー広告
  └ スポンサーサイト
物語を物語る
 トップページ
  ├ 月別アーカイブ
  |  └ 2007年09月 24日 (月)
  ├ カテゴリー
  |  └ 未分類
  └ 「中国雑技団を見て感じた、人の幸福とは」 旅行記2
by AlphaWolfy

消えた二十二巻

Author:消えた二十二巻


全ての記事を表示する




このブログをリンクに追加する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。