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物語を物語る

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秋の夜長の「奇妙な話」の続き。

物語を物語る



前回の続き。

私がG店へ行くと、店長から新聞を見せられた。それは地元新聞の社会面である。
店長はひどく怯えたように、ある記事を指さした。

G店近くにある住宅地のとある一軒家から、異臭がするという近隣住民からの110番があり、この通報を受けた警察官が捜索したところ、その住宅の押し入れから女性の遺体が発見された。この女性はこの住宅の住民で、死後3ヶ月経っており、首を絞められ殺害された、と断定された。
「店長がやったんですか」と冗談を言ったが、またもや店長は全く笑ってくれなかった。
そして真顔で声をひそめるように言った。「ここを読んでください。一緒に住んでいた夫は現在行方不明で、重要参考人として指名手配されたっていうんですよ」
「これが何か」と言ったら、店長は走って、店のカウンターへ行き、いつかの写真を持ってきて、袋の中から写真を取り出し、私に見せた。
何枚かめくって見ているうちに、気が付いた。
「写真に写っている女性」と「新聞に載っている殺された女」が同じ人物だということに……。
私は思わず「死んでいたら、写真をとりに来れない」とつぶやいてしまった。
「それだけじゃない」と店長は言うと、1枚の写真を手渡した。
写っているのはどこかの温泉地であろう。男女が建物の前で写っている写真だ。これ自体は別に変ではない。そしてここで奇妙なことに気付いた。女の方は被害者だが、男の方がどこか違う。この女性と寄り添うように写っている男性が、この女性の夫ではないということだ。新聞に掲載されている夫の顔とは明らかに違うということが分った。
「これは不倫?」
店長も同じ考えらしく、軽くうなずいた。
店長は「どうしょう」と狼狽した。私はこの写真を警察に持って行こうと提案した。犯人であろう夫は捕まっていないし、何かの参考にでもなればという気持ちもあった。しかし、殺された女の写真を預かっているのはどこか気味が悪いし、処分するにもどうしたらいいのか分らない、ここは警察の方で処理してもらおうというのが本音だった。
結局、写真を警察に持っていくのに、付き合うはめになり、事情聴取もされた。

その後、夫は逮捕され、妻殺しの犯行を認めたというのを聞いたのは、それから数日後のことである。
そして伝え聞いたところによれば、夫は妻が不倫しているのに気付き、追及しているうちについカッとなり首を絞めたという。その後、遺体を押し入れに隠し、近所には、夫婦ともども引っ越すと称して、夫は行方をくらましていたという。
これで事件としては決着を見たわけだが、私はG店で起こった幽霊譚が気になって仕方がなかった。
そしていままでの出来事から私なりに結論を付けることにした。バイトが見たという女は、その殺された女だったのだろう。もしそうだとしたら、女は死しても不倫相手との写真を見られまいとして、探しに来たのだろう。しかも新聞報道によれば、殺されたのは、夫の会社が休みの週末土曜の深夜1時である。この殺されるという刹那に、証拠となる写真を夫に渡すまいと、あのコンビニに現れたのだろう。
私はこの考えに捕らわれ、思わず想像してしまった。
髪を振り乱し、絞められた首から、細くなる息をゼイゼイさせながら、必死になって写真を探す姿を。
そして実際に、その執念に燃えた女の亡霊を見てしまったら、私もいつかの店長のように狂乱してしまうのだろう。
そう思い至ると、
私は思わず身震いした。


といった話でした。
これは実際にあった話。
あまり詳しく書いてしまうと、そのお店も分ってしまいます。(いまはそんな幽霊話はないですが)
深夜のコンビニは結構怖いです。田舎は客も来ないのに24時間営業してますからね。
そういった話はかなり聞きました。
その手の話はまた別の機会で、
ではまた。
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by AlphaWolfy

消えた二十二巻

Author:消えた二十二巻


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