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文月芯著「六弁花」へのエールと「その他雑記」

物語を物語る

1か月ほど前に呼び掛けした文月芯さんからお返事がきました。http://pcscd431.blog103.fc2.com/blog-entry-169.html
またree様情報ありがとうございます。

文月芯さんの新刊が徳間文庫より出版されました。「六弁花」です。
早速、読んでみました。
017_20071125221955.jpg

裏表紙解説には≪花魁が先っぽをぬるりと含んだ。「そ、んなそんなことはならぬぞ!」剣客なれど股ぐらの大刀は新品でござる。はてさて剛之進、殿より嫌々仰せつかった股間修行の行方とは? 「独特のエロス世界を持つ、ただならぬ新人の登場」(官能評論家・永田守弘氏) ≫とある。
官能時代小説であるが、江戸時代後期の時代設定なので、どこか滑稽本といった趣もある。(落語っぽい展開も感じました)
私はこの小説にあるユーモア感覚が好きですね。官能小説というと、どこか猥雑で陰惨な方向へ行ってしまいますが、この小説の性描写は大らかでユーモアに包まれている点が心地いい。これって貴重なことなのではないでしょうか?
かつて文月芯さんが開設していたブログで、「藤原紀香と陣内智則」の結婚式にミラーマンこと植草氏が登場するハチャメチャな小説が連載されていた。これがバカバカしくって結構面白かった。世の中を茶化し、ひねくって見せて、それを性描写と皮肉ぽいユーモアで包むという感覚が良かった。
その「おどけた感じ」「バカ話ぷり」がいい意味で「六弁花」に継承されていた。

さて、ブログで文月芯さんが「これからの志」を語っている。(ビックタイトルに挑戦する、本格的に幕末の会津を書くといったこと)
これから先、本格的に官能小説道をひた走るのか、それとも「おお化け」して名品を残すか、それともこのまま……なるのかは、現時点では全く分かりません。
ただ、何か面白そうな作品をこれから書いてくれそうな予感があります。
ここは先物買いでしょうね。
いま、「文月芯」という作家の名を気に留めて損はないと思います。
(ただ、あまり褒めるとプレッシャーになりそうですが……)

さて、「六弁花」の「あとがき」がいいです。文月芯さんが「官能小説家」になる経緯が書かれてありますが、これが面白い。私も「官能小説セミナー」を覗いてみたい気がする、そんな「あとがき」でした。(セミナーに参加するのではなく、あくまでもこっそりとのぞき見したい感じです) この「あとがき」だけでも「読む価値あり」です。
さて、文月芯さんはブログを新しく開設しており、そこでは駆け出し作家の様子が書かれていて興味深い。作家志望の方や作家という職業に興味のある方は、読んでみると結構為になると思います。
http://huzukishin.blog122.fc2.com/

追記……これにからめて、「ピンク映画、官能小説などと軽視するなかれ」といったことや、ピンク・エロ映画出身の映画監督が、いまの映画界を支えているということを書こうと思ったのですが、やぼったいのやめました。

ただ、ピンク映画出身監督だけでも列挙しておきましょう。

「Shall・we・ダンス?」「それでもボクはやってない」の周防正行、デビュー作は「変態家族・兄貴の嫁さん」
「家族ゲーム」「椿三十郎」の森田芳光、デビュー作は「マル本・噂のストリッパー」
この作品の助監督は金子修介で、のちに「ガメラ」「デスノート」を監督。
「バッテリー」「陰陽師」「壬生義士伝」の滝田洋二郎は「タイムアバンチュール・絶頂5秒前」など。
そのほかピンク映画出身者の映画監督は崔洋一、井筒和幸、黒沢清、大森一樹、根岸吉太郎、相米慎二、長谷川和彦、高橋伴明などそうそうたる人たちです。

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