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アンパンマン考  5  善と悪の戦い。ユング心理学から

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アンパンマンについての5回目

まず
kigurumi_anpan_main.jpg
アンパンマンはバイキンマンであり、
kigurumi_baikin_main.jpg

バイキンマンはアンパンマンである。(画像はバンダイのおもちゃストラップから)

今度は違う角度から「アンパンマンとバイキンマンはなぜ戦い続けるのか?」を考えてみます。

今度はユングです。以前に「沢尻エリカの心の葛藤」を書いたときに引用したのがユングでした。そのときは「ペルソナ(仮面)」「投影」という考えを引いてあの騒動を書いてみました。今回は、だれもが自分が嫌がって否定する悪を無意識の中に持っているという概念「シャドー」を引用してみます。

「手にとるようにユング心理学が分かる本」長尾剛著(かんき出版)から引用。
シャドーの項目より

『シャドーとは、「たいていの人は、自分が嫌いではないでしょう。なぜでしょうか。それは人が自分を「自分にとって正しいと思える人間・良いと思える人間」であるように努めているからでしょう。
たとえば、ある人にとって「誰にでも優しく思いやりをもって接する」ことが正しいと思えるならば、その人は実際に、そうした生き方を目指すでしょう。また、別の人が「勉強でも仕事でも、他人より正しいと思っているなら、その人は努力家として生きるでしょう。  いずれにしろ、このように人は「自分にとって正しい、良いと思える生き方」をするもので、だから人は、自分で自分が好きになれます。
しかし、です。人は無意識の中に、その反対の性質や考え方というものが、あるのです。たとえば、誰にでも優しくて皆から愛されている人の無意識の中には、じつは「他人をいたぶろうという残虐性」がある。努力家として皆から尊敬されている人の無意識の中には「問題から逃げたりさぼったりしたいという願う怠惰性」がある。とユングはこのように「人間には、当人が嫌って否定する悪が、無意識の中に存在する」ことを発見しました。これが「シャドー」(影)と名づけられた元型です。
シャドーの中身が、無意識内に潜む元型ではなく、その人の意識であったなら、当然人生も180度違ったものになっていたはずです。しかし、それでも、人はたいていそんな「シャドーの人生」を望むわけではありません。なにしろ、シャドーはその人にとっての悪であり、その人の意識では「好きになれないもの」あるいは「許せないもの」だから。だからそもそも私が嫌う、許せない、軽蔑する、そんな人間性が、私の中にあるわけではないか」、とシャドーそのものの存在を否定したくなる人も多いでしょう。
しかしユングに言わせれば、そうした、「意識が嫌う元型」があるからこそ、人の心とは深く複雑なもので、だから人間は、さまざまな価値を見いだせる、さまざまな可能性を秘めた存在である。
シャドーはその存在を認め、意識が拒否するのではなくコントロールすべき元型なのです。シャドーは夢の中に登場する場合がある。彼らはいわば「夢というドラマの中の悪役」です。が、それはシャドーであり、じつは、あなたの無意識の産物である場合が多いというわけです。また、宗教の教えや昔ながらのおとぎ話には、悪魔や鬼といった「凶々しき悪しき存在」が、登場しますね。これらは、個人を超えた全人類共通のシャドーといえます。
悪魔や鬼は、「存在を許されない」とされるものです。初めから「存在を許されない」というものだったら、なぜ、人間は悪魔や鬼を空想し、生み出したのでしょう。それは、彼らは「シャドーをたとえた姿」なのであり、言いかえれば「初めから人の心に存在する」ものだからです。キリスト教では、悪魔を「絶対に許されないもの」として、否定します。しかしユングは「悪魔とは、人が誰しも持つシャドーをたとえた姿なのだ」と説き、その存在をますます訴えました。人がシャドーという元型を意識するのは、辛いことです。が、心の成長に必要なことなのです。だからこそ、ユングは、「悪魔(シャドー)を認めよ」と訴えたのです。
シャドーは無意識の中に潜んだままだと、いつか暴走して、その人の心を壊すかもしれません。しかし、意識がシャドーと向き合い、シャドーの危険性や恐さを見つめることで、人は「こんなものを表に出して、暴走させてはいけない」と自覚できます。つまり、意識によってシャドーの危険なパワーを無力化できるのである。
優しい人が自分の隠れた残虐性を見つめることで、「この私のシャドーが表に出てしまったら、皆を悲しませるんだ」と自覚する。そうして、より深い思いやりの心を意識する。そんなふうになれば、その人はもっと優しい人となって、もっと、「自分にとって喜ばしい人生」が得られるでしょう。』

長い引用でしたが、そのまま載せました。シャドーをバイキンマンに、それを抑えるものをアンパンマンに置き換えるとよく分かるでしょう。

さてこの心の中の善と悪の戦いは多くの物語に登場します。
例えば、
「スパイダーマン3」では、善と悪のスパイダーマンが葛藤している。
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「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラムは自身の心の中で善と悪が戦っている。
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「スーパーマン3・電子の要塞」では、善のスーパーマンと悪のスーパーマンが戦っている。
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また、お笑い芸人の「二丁拳銃」にも、人間の中に共存している天使と悪魔の戦いをネタにした漫才がある。(ヤフー動画、お笑いでこのネタが見られる)
その他にも神話や小説にも多く使われている。
それだけ人間の根本に係る問題だからでしょう。
様々な宗教でも、ここが一番のテーマになっているといっていいでしょう。
それは人が生きている限り、心の葛藤は永遠に続くからではないでしょうか。

これを基に、次回へ続く。
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