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「天海・光秀説」筆跡鑑定のまとめ

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ここのところ「明智光秀=天海説」を取り上げたテレビの歴史番組をまとめて見た。
その中で行われた「筆跡鑑定」が気になったので、まとめておきます。

まず、TBSテレビ「日立・世界・ふしぎ発見!」2000年8月5日「東照宮の謎 徳川埋蔵金を追え!」の中で天海と光秀の筆跡鑑定を行う、といったシーンがあった。テレビで紹介されたとものはこれが最初だと思う。
ミステリーハンターは川幡由佳。
鑑定したのは、日本筆跡判断士協会会長・元警視庁委託筆跡鑑定人の森岡恒舟さん。
世界・ふしぎ発見 筆跡鑑定1
森岡氏の鑑定結果はある意味、衝撃的だった。「天海の書といわれるものと明智光秀のものといわれるものとは別人である」と断定したからだ。
世界・ふしぎ発見筆跡鑑定2(似ていない字)

「じゃ全くの別人ということなんですか?」という川幡由佳の問いに、
「えーそれがね、実は難しいところで、さっき全然違う字がありましたね。ところが凄く似ている字もある。」
世界・ふしぎ発見筆跡鑑定3
「義という文字が天海のものとそっくり」と言ったあとで、「字がよく似ているというのはどんなケースかといえば、例えば、親子なんかの場合は非常によく似ている。姓名を書くときは似ている場合がある。」と続けた。
という結果から、番組の結論として「光秀の子といわれる本徳寺の住職」と「天海」を結びつけた。

これはある種、画期的な出来事だった。なんせ「明智光秀と天海は別人だ」と断定したからだ。
これ以降、この筆跡鑑定の内容や結果を基にしたブログやサイト記事、または書籍、歴史雑誌等、今まで数多く見かけた。Wikipediaにさえこのことが書かれている。
しかも森岡氏の「筆跡鑑定から、天海は、光秀に近い親子などの人」という(あくまでも可能性がある程度のこと)謎めいたことを言ったので、これが新たな説を生むことにもなった。

さて、それから6年後の2006年6月30日放送、テレビ東京「超歴史ミステリーロマン2」という番組の中でも「光秀と天海の筆跡鑑定」を行うというシーンがあった。
超歴史ロマン 筆跡鑑定1
なんと鑑定したのが同じ人物で森岡恒舟氏。見た感じ鑑定した書も同じものだと思う。
天海のものは輪王寺所蔵の「御遺訓」、光秀のものは「明智光秀覚書」
筆跡鑑定5
筆跡鑑定6
筆跡鑑定7
筆跡鑑定8

鑑定のコメントが
「極めて、強く似ていると思います。これだけ似ている字があるというのは人間性の面での接点が考えられます」
しかし、ここでは少しニュアンスが違う。「天海と光秀は別人だ」という部分は濁してあって、「ぴったり一致した」という点ばかりを強調している。

超歴史ロマン 筆跡鑑定4

そして番組のコメントは「2つが似ていることが確認できた」
として、明智光秀が天海になったとしている。
まあ、光秀=天海説をもとにした番組なので、番組の流れ上仕方ないことなのか。ただ、「世界ふしぎ発見」の結果を知っている人には、「どうなっているのだ」という疑問が残るだろう。

さらに、この2年後の2008年11月4日、テレビ東京「新説日本ミステリー」の中で光秀・天海説を取り上げていたが、ここでも筆跡鑑定が出てきた。
新説日本ミステリー筆跡鑑定5

見ての通り、同じテレビ局なのでそのまま流用したようだ。
新説日本ミステリー 筆跡鑑定1
新説日本ミステリー 筆跡鑑定2
新説日本ミステリー 筆跡鑑定3
(画像下に映っているのは、石原良純。何と「超歴史ミステリーロマン2」にもゲスト出演しているので、この筆跡鑑定は前にも見ているはず。だが、初めて見たような感じで驚いていた)

しかも最悪なのはこの筆跡鑑定によって「これは光秀が天海になったという証拠だ」と言いきっている点にある。

最初の筆跡鑑定によって、「天海・光秀説」は否定されたはずである。
だが、同じ鑑定人による同じ調査で、なぜ全く逆の結果になるのか、これが不思議である。
自分の都合のいいように、いくらでも解釈できる、ということなのだろうか。
これでは、刑事事件や犯罪捜査に使われている「筆跡鑑定」が、あまりあてにはならないということにもなってしまうのではないか。これは筆跡鑑定の権威にも関わることだ。
「筆跡鑑定」を持ち出すならば、もっとしっかりとしたものが必要なのではないのか…。

こうみると「天海・光秀説」は、8年前の「世界・ふしぎ発見」からあまり進展もなく、番組内容(日光東照宮の桔梗紋やら明智平やら光秀の寄進した石灯篭、慈眼堂に慈眼寺など)もほとんど同じだ。まるで焼き増ししているようだ。

追記 今回、昔の「世界・ふしぎ発見」を探して見たが、最近の歴史モノよりもよく出来ている、と思った。
いま、むかし撮ったビデオを引っ掻き回して、「世良田東照宮」「長楽寺」の出てきた回やっと見つけました。
そして、久々に見て驚いた。
これ出来があまりにもいい。 なので次回まとめてみます。
それにしても、最近の「世界ふしぎ発見」は、「日本モノ」をやってませんね。昔は結構やっていたのに……。

これも次回に続く。
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[234] 筆跡鑑定と性格
筆跡鑑定は本来、「字の形が似ていれば同一人物」というような単純なものではないそうです。その字の中から、「人物の性格」も読み取る必要があると言うことで、日本の筆跡鑑定は残念ながらそれが欠けているようです。

もし、筆跡鑑定によって人物の性格が特定できたのであれば、それをテレビドラマや小説の執筆に生かしてほしいと思います。

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