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物語を物語る

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「アクターズスタジオインタビュー」とか「アル・パチーノ」「ゴッドファーザーPART3」とか、その周辺の話。

物語を物語る

NHK・BSで放送される「アクターズ・スタジオ・インタビュー」が好きでよく見る。
Wikipedia
出演した俳優・監督がすごい。名優では、ポールニューマン、ロバート・デ・二―ロ、ジーン・ハックマン、アンソニー・ホプキンスなど、人気俳優では、トム・クルーズ、ジョニーデップ、アンデリーナ・ジョディー、「24」のキーファー・サザーランドも出てました。監督ではスティーブン・スピルバーグ フランシス・フォード・コッポラ 、マーティン・スコセッシ、私が敬愛するシドニー・ルメットなどなど。
司会者ジェームズ・リプトンの質問が巧みで、結構貴重な話が聞ける。聞き手としてこの人の力量は凄いものがあります。恫喝に近い質問でホンネを引き出す人もいますが、ジェームズ・リプトンは全く違う。静かな語りの中から、いつの間にか相手の内面を引き出している。これがいい。それもただの演技論や演出論だけではなく、人生における金言・箴言の数々がポンポン飛び出してくるところがこの番組が長く続いている理由の一つだといえるでしょう。下手な説教番組(細木やスピリチュアルなどという人生訓をのたまわる番組)よりも身に染みる言葉が聞けます。大して好きでもなかった俳優がこの番組で熱心に語る姿を見て、好意をもつようにもなった。
また、学生たちの畏敬の眼差しや会場の雰囲気もたまらない。学生たちの真摯な姿勢は、なぜか私にも伝播し、こっちまで「このままでいいのか」といった思いにさせられる。見終わったあとそういった不思議な感覚も味わえる。

ただこれがいつ放送しているのか分からない。不定期で、放送時間もまちまち。気がつくと、いつの間にか放送されていることも多くて、見逃していることも多い。

ただこの前、レンタルビデオ店に行ったらDVDでレンタルされている。
驚き!
ただし有名どころ8人だが……。
まずは、「足利尊氏=マイケル・コルレオーネ」の記事に合わせて、アル・パチーノを借りました。
アクターズスタジオ 1
テレビ放映時も見ましたが、DVDには未公開シーンも含まれていました。
オーバーアクションなんて評もありますが、私はアル・パチーノが大好きで、「セルピコ」「狼たちの午後」「セントオブウーマン」はもちろん、評価低いが法廷映画「ジャスティス」や隠れた秀作「カリートの道」も良かった。今回一緒に「スカーフェース」を借りて再見。これアル・パチーノがすげぇ~、壮絶ですね。(アル・パチーノが出ていなければ凡長な駄作となっていたでしょう。公開当時は酷評されたましたが、いまは、ラッパーや黒人にカルト的な人気で、再評価されているようだ。)
さて、このアクターズスタジオインタビューで「ゴッドファーザーPART3」に触れている。
マイケルがバチカンの司教の前で懺悔をするシーンが流れた後、その部分についてアル・パチーノが語ってました。

アル・パチーノ「マイケルが救いを求めるというその行為が疑問(ビッククエスチョン)を残している。それに対しいまだに答えを出せないんだ。いつか監督と話してみるマイケルは救いを求めたのかどうか…」
ジェームズ・リプトン「分からない?」
アル・パチーノ「救いを求めるような男だったのかどうか。観客は彼が変わるのを望まなかったかもしれない。それがいまだに分からない監督と共に悩んだ箇所だ」

やはり、この場面が、この映画の根幹になっているようだ。
私は「マイケルは許しを乞い、救いを求めた」と思う。それは、「足利尊氏=マイケルコルレオーネ」のときに書いた通りだが、どうだろうか?

さて、このゴッドファーザーPART3は、前2作が映画史に残る名作なので何かと比較され、「脚本が弱い」「プロットは混乱し、ストーリーを支えるビジネス絡みの陰謀は複雑すぎる」「マイケルが弱々しい」などなどさまざまな批評があって、あまり評価は高くない。(最近は再評価されつつあるが。)
そのなかでも手厳しい批評は、マイケルの娘役を演じたソフィア・コッポラの演技に集中したようだ。
「素人演技」「演技以前の問題」と酷評したものが多く、その年の最低映画賞・ゴールデンラズベリー賞(ラージー賞)助演女優賞に選ばれたほど。

だが、20年近く経ったいま見ると、この役は、彼女で良かったと思う。
ハーラン・リーボ著「ザ・ゴッドファーザー」には、マイケルの娘役が、ソフィア・コッポラに決まるまでの経緯が詳しい。
当初、名前が挙がったのは、ユマ・サーマン、ウィノナ・ライダー、ダイアン・レイン、マリー・スチュアートマスターソン、マデリン・ストウ、モリー・リングウォルド、ジュリア・ロバーツ、マリサ・トメイ、サンドラ・ブロック、そしてマドンナだった。
コッポラは一時期、マドンナを起用しようと真剣に考えていたそうだ。だが、相手役がアンディ・ガルシアに決まったため、年齢が合わずに断念したそうだ。
結局、ウィノナ・ライダーに決定し、撮影が始まったが、数日して健康上の理由で降板した。すでに撮影が始まり、予算等から混乱をきたしはじめ、コッポラの一声で、自分の娘・ソフィアに決まったという経緯があった。(ジュリア・ロバーツはスケジュールが合わず、ここでもマドンナの名が出たという)
確かにソフィア・コッポラは、上記で出た女優陣には演技力という点においてはるかに及ばないだろう。しかし、候補に挙がった女優たちはいま大物になった人も多いが、彼女らがこの役を演じたならば、この役のイメージを壊していたのではないか、と思う。
マイケルの血と暴力で染まった人生の代償として、無垢で純粋な愛を求めたまま死を迎える娘との対比がこの映画に必要だった。
あの役に必要だったのは、演技のうまい、下手ではなく、「清純性」だ。
まず、ウィノナ・ライダーは例の病気で万引き事件を何度も起こしているし、ユマ・サーマンは「キルビル」「パルプフィクション」でのあの強烈なイメージがある。のちに「エリン・ブロコビッチ」でオスカーを取るジュリア・ロバーツは大女優だがどこか違和感があるし(あまり関係ないが、日本嫌いとかいった話もあるし…)、もし、マドンナがあの役を演じていたら、それだけで、エーとなって嫌悪感まで生じるだろう。マドンナに、あの役は絶対に合わない。
ラストで迎える娘の死は、マイケルの罪業の報いとなっているはずだ。だから、あの役に必要なのは世俗に染まらず清らかで汚れていない「純粋さ」なのだ。よって、あの死によって、役に処女性が高まった。(肉体的にではなく、精神的な意味で) 
この映画以降、ソフィア・コッポラは映画にはほとんど出演はしていない。(監督業に転向。「ロスト・イン・トランスレーション」「マリーアントワネット」の監督として成功した)
よって、ゴッドファーザーPART3の死によって彼女はスクリーンから消えた。このことにより、この役には変な色がつくことない「無垢なまま」の状態でいまに残っているのだ。
だから、20年近く経った今見ると、俗にいう「ウマイ役者」が演じるよりも、変に演技ががっていない素人ぽい感じや、どこか純朴な感じする雰囲気がするソフィア・コッポラの方が、逆に作品に深みを与えていると思う。

だからこそ、映画の中盤でにある司教に懺悔するマイケルが救いを求めるシーンは重要となる。
何度か映画を見ると、マイケル懺悔の場面はラストの娘の死へとの伏線となっているように作られているように見える。
やはり、マイケルは「救いを求めた」と、私は思う。
そういった点から、いま見直すと、PART3は、ゴッドファーザーの物語の締めくくりとして傑作だったということが分かる。

ということで雑多な記事でした。


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Comment

[214]
長い文章楽しく読ませていただきました。
僕はパートⅢが一番好きなんですけど周りには批判されます。
「あの映画はⅡが一番、Ⅲは駄作」と言う人も。
でも、全てはⅢの為、マイケルの死までの物語とも言えるんじゃないかと。
僕は懺悔のシーンは必要だったと思います。
部屋で「フレド!」と叫ぶシーンがあったようにずっと悩んで苦しんできたのは明らかです。
そんなマイケルの唯一の希望がメアリー。
今までファミリーを守る為に死に物狂いで生きてきたけど結局家族を失い妻は離れていくことに。
闇社会とは手を引きⅢでは血の気の抜けたようなマイケルにも納得。
もう何も失いたくない、みんなが幸せになれるようにと必死で合法化を目指すが徐々に闇に引き戻され自分に当たるはずだった銃弾で最愛の娘を失う
結局マフィアは死ぬまでマフィア…
そんな悲しい男がⅢでは見事に演出できてたと思います

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消えた二十二巻

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