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物語を物語る

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「このミステリーがすごい!~ベストオブベスト~の順位」を見て思うこと。 

物語を物語る

前回の泡坂妻夫の記事を書きながら、はっと思い出し、以前買った「もっとすごい!!このミステリーがすごい! 20周年記念永久保存版」を本棚の奥からひっぱり出した。
このミス20周年
これを、パラパラとめくって斜め読みしていたら、これが面白い。
そして、掲載されている「過去20年でもっとも面白かったミステリー&エンターテイメント、1988年~2008年のベストオブベスト」の順位を見て、読んだ当時のことを思い出しながら、いろいろ考えさせられた。
ということで、ベスト40
1位  火車      宮部みゆき   93年
2位  生ける屍の死  山口雅也   89年
3位  魍魎の匣    京極夏彦    96年
4位  私が殺した少女 原寮      89年
5位  新宿鮫     大沢在昌    91年
6位  ダック・コール 稲見一良    92年
7位  空飛ぶ馬    北村薫     89年
8位  双頭の悪魔   有栖川有栖  93年
9位  レディ・ジョーカー  山薫  99年
10位 白夜行     東野圭吾    00年
11位 毒猿 新宿鮫Ⅱ 大沢在昌   92年
12位 男たちは北へ  風間一輝   89年
13位 エトロフ発緊急電  佐々木譲 89年
14位 不夜城     馳星周     97年
15位 煙か土か食い物  舞城王太郎 02年
16位 ダガラの豚   中島らも     94年
17位 絡新婦の理   京極夏彦   98年
18位 時計館の殺人  綾辻行人   92年
19位 三月は深き紅の淵を  恩田陸 98年
20位 模倣犯    宮部みゆき    02年
21位 影武者徳川家康  隆慶一郎  
22位 行きずりの街   志水辰夫
23位 砂のクロニクル  船戸与一
24位 姑獲鳥の夏    京極夏彦
25位 奪取   真保裕一
26位 セント・メリーのリボン  稲見一良
27位 奇想、天を動かす  島田荘司
28位 ハサミ男   殊能将之
29位 そして夜は甦る  原寮
30位 OUT  桐野夏生、
以下40位まで
警官の血 佐々木譲、黄昏のベルリン 連城三紀彦、異邦の騎士 島田荘司、
リング 鈴木光司、亡国のイージス 福井晴敏、生者と死者 泡坂妻夫、
鋼鉄の騎士 藤田宜永、マルドゥック・スクランブル 沖方丁、理由 宮部みゆき、
奇術探偵・曽我佳城全集 泡坂妻夫

これを見ると、2000年以降の作品がほとんど入っていないことが分かる。これは10年前に行われた同企画とほとんど変わらないということ。
総評では「投票者の顔ぶれにあまり変化がないのだから結果が似通うのは当然ともいえるし、評価のブレがないともいえるでしょう。また時の風雪をくぐらないと、ベストオブベストのような企画には評を投じにくいという一面もあるでしょう」とある。
確かにそうなのだが……。
私的には近年のミステリー界は、小粒でそこそこ面白い、小さくまとまった佳作が多いと思う。(それはそれでいいんだけど) ドンと読量感(?)のあるインパクトのある作品が減っているような気もする。そういう目で見れば、たしかに上記に出てくる80年代、90年代の作品群はすごかった。宮部、東野、京極、山と次から次へと新しい作家が登場したが、近年はそういった大物感のある人があまりいないような感じがする…。そういった点から見て、近年の作品が選ばれないのではないかと思う。
それに疑問もある。
恩田陸のベストはこれなのか? 横山秀夫が一つもないのか? あれが入っていて、あの人が入っていない? と、まあいろいろ浮かぶ。

読者投票が以下の通り
1位 新宿鮫     大沢在昌
2位 火車      宮部みゆき
3位 ホワイトアウト 真保裕一
4位 白夜行     東野圭吾
5位 模倣犯    宮部みゆき
6位 マークスの山 山薫
7位 レディ・ジョーカー  山薫
8位 亡国のイージス  福井晴敏
9位 黒い家  貴志祐介
10位 半落ち 横山秀夫
11位 異邦の騎士  島田荘司
12位 永遠の仔  天童荒太
13位 そして夜は甦る  原寮
14位 私が殺した少女 原寮
15位 空飛ぶ馬    北村薫
16位 テロリストのパラソル  藤原伊織
17位 動機  横山秀夫
18位 鉄鼠の檻  京極夏彦
19位 重力ピエロ  伊坂幸太郎
20位 秘密  東野圭吾

これを、選者が選んだものと比較するとものすごく面白い。天童荒太、伊坂幸太郎、貴志祐介といった現在人気の作家がしっかりと入っている。それに、真保裕一は、「奪取」ではなく「ホワイトアウト」の方が選ばれている。横山秀夫が2作も入っている。山薫は「マークスの山」の方が「レディ・ジョーカー」よりも上位。京極夏彦は「魍魎の匣」「絡新婦の理」「姑獲鳥の夏」ではなく「鉄鼠の檻」が入っているという点だろう。(私も「鉄鼠の檻」は好き)
こうして見ると読者選出の方が私は合うかも。ただ、横山秀夫では「震度0」や「クライマーズ・ハイ」のほうが好きだし、東野圭吾は「パラレルワールドラブストーリー」や「片想い」「学生街の殺人」の方が好み。(「秘密」は何故か私の肌に合わなかった)、宮部みゆきでは、「理由」「蒲生亭事件」がいいし、島田荘司は「眩暈」「暗闇坂人喰いの木」あたりの大作が好き。
上記の名前が挙がった以外で、各年のベスト20に入ったものの中で、良かったものを挙げてみると、
赤朽葉家の伝説 桜庭一樹、隠蔽捜査 今野敏、扉は閉ざされたまま 石持浅海、殉教カテリナ車輪 飛鳥部勝則、カムナビ 梅原克文、聖域 篠田節子、グランド・ミステリー 奥泉光……、といったところです。
我孫子武丸、折原一、若竹七海あたりが昔好きでよく読んでいました。
赤朽葉家の伝説画像は「赤朽葉家の伝説」

ついでに外国部門も
1位  薔薇の名前  ウンベルト・エーコ  91年
2位  羊たちの沈黙  トマス・ハリス   89年
3位  ボーン・コレクター  ジェフリー・ディーヴァー  00年
4位  極大射程   スティーブン・ハンター  00年
5位  第二の銃声  アントニイ・バークリー  96年
6位  招かざる客たちのビュッフェ  クリスチアナ・ブランド  91年
7位  少年時代   ロバート・R・マキャモン  96年
8位  緋色の記憶  トマス・H・クック  99年
9位  フリッカー、あるいは映画の魔  セオドア・ローザック  99年
10位 骨と沈黙  レジナルド・ヒル  93年
11位 クリスマスのフロスト  R・D・ウィングフィールド  95年
12位 11の物語  パトリシア・ハイスミス  91年
13位 クリスマスに少女は還る  キャロル・オコンネル  00年
13位 策謀と欲望  P・D・ジェイムズ  92年
15位 暗く聖なる夜  マイクル・コナリー  06年
15位 シンプル・プラン  スコット・スミス  95年
15位 ホワイト・ジャズ  ジェイムズ・エルロイ  97年
18位 夢果つる街  トレヴィニアン  88年
19位 女彫刻家   ミネット・ウォルターズ  96年
20位 誓約     ネルソン・デミル  89年
以下40位まで
ストリート・キッズ ドン・ウィンズロウ、 魔術師 ジェフリー・ディーヴァー、 IT スティーヴン・キング、黄昏にマックの店で ロス・トーマス、 カリブ諸島の手がかり T・S・ストリプリング、
ブラック・ダリア ジェイムズ・エルロイ、 真夜中のデッド・リミット スティーブン・ハンター、
静寂の叫び ジェフリー・ディーヴァー、 内なる殺人者 ジム・トンプスン、
グリーンリバー・ライジング ティム・ウィロックス、 フロスト日和 R・D・ウィングフィールド、
子供の眼 リチャード・ノース・バタースン、 北壁の死闘 ボブ・ラングレー、
あなたの不利な証拠として ローリー・リン・ドラモンド、透明人間の告白 H・F・セイント、
死者との誓い ローレンス・ブロック、 ケルベロス第五の首 ジーン・ウルフ、
壜の中の手記 ジェラルド・カーシュ、 わが心臓の痛み マイクル・コナリー、
猫たちの聖夜 アキフ・ピリンチ

で、ついでに、読者部門
1位 羊たちの沈黙  トマス・ハリス
2位 極大射程   スティーブン・ハンター
3位 ボーン・コレクター  ジェフリー・ディーヴァー
4位 クリスマスのフロスト  R・D・ウィングフィールド
4位 薔薇の名前  ウンベルト・エーコ
6位 ストリート・キッズ  ドン・ウィンズロウ
7位 魔術師  ジェフリー・ディーヴァー
8位 フロスト日和  R・D・ウィングフィールド
9位 ミザリー  スティーヴン・キング
10位 フリッカー、あるいは映画の魔  セオドア・ローザック 
10位 夜の記憶  トマス・H・クック
10位 カリブ諸島の手がかり  T・S・ストリプリング
13位 死の蔵書  ジョン・ダニング
13位 ブラック・ダリア  ジェイムズ・エルロイ
15位 ダ・ヴィンチ・コード  ダン・ブラウン
16位 IT  スティーヴン・キング
16位 少年時代   ロバート・R・マキャモン
16位 推定無罪  スコット・トゥロー
19位 検屍官  パトリシア・コーンウェル
20位 シンプル・プラン  スコット・スミス
20位 静寂の叫び  ジェフリー・ディーヴァー

ここでも、選者と読者の違いが面白い。
ジェイムズ・エルロイも「ホワイト・ジャズ」ではなくて「ブラック・ダリア」。
トマス・H・クックも「緋色の記憶」ではなくて「夜の記憶」。
スティーヴン・キングも「IT」より「ミザリー」が上位。
読者では「ダ・ヴィンチ・コード」「検屍官」「推定無罪」といったベストセラーが選ばれている。

で私の好みはもちろんフロスト警部シリーズです。前にも書きました。新作「フロスト気質」も面白かったな~。関連記事
フロスト気質

あとは、「シンプルプラン」。これは「人間が持っている業」がよく描かれた作品だった。
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