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奇説その3  経済欄で、「御霊信仰」?

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平成21年4月19日付 読売新聞 経済版「政なび」 から
題は「正論、異論 平氏と源氏」(政治部次長 伊藤俊行)
内容は、麻生総理の民主党への対応を批判したもので、同じ面に「首相上機嫌 浮かれ過ぎ懸念」の記事があるので、ここは一つ叩いておこうといった内容でした。(ほんと政治記事は記者のさじ加減ひとつです。)
で、私の気を引いたのが、記事の最後の部分。

追加経済対策を主導した与謝野財務・金融・経済財政相の祖母で歌人の与謝野晶子は1917年、政友会と憲政会の争いを嘆き、こう書いた。「代議士政治の採用された今日なお、平氏と源氏、新田氏と足利氏の関係を以て対峙」して、「国民の利害と国家の消息とを口実としながら、実は政権の争奪を以て主要な目的としております」(『愛、理性及び勇気』)と。……

ここで国を二分して争うことの例として、与謝野晶子が「新田氏と足利氏」を出していることに興味を覚えました。
現代では、このようなとき「源氏と平家」といった例であれば容易に理解されるが、ここで「新田と足利」などと例えを出してもピンとこないかもしれません。
与謝野晶子がこれを書いた大正6年の当時、新田氏や楠木氏など南朝方は天皇に尽くした忠臣の鑑として持て囃されていたので、一般の人にも「新田、足利」は話として通じていたでしょう。現代では南北朝時代は全くもって不人気なので、「新田って何」っていったところではないでしょうか。
さてもう一つ。与謝野晶子は「平氏と源氏」「新田氏と足利氏」と書いてます。何気なく読み飛ばしてしまうところですが、これ重要です。平氏や新田氏を、源氏や足利氏よりも先に挙げている、つまり滅ぼされる方を先に出している点です。
一般的には、上位の方を先にいう、または親しみを覚える方から言う、のがふつう。
上位の人の名前を先に出すということに異論はないでしょう。ではもう一方のたとえとすれば、サッカーや野球の国際試合では「日本対韓国」などと、日本人は日本を先にいう。これが韓国人だったら「韓国対日本」というはずだろう。また、関西では「阪神対巨人」と必ず阪神を先にいうと聞く。(大阪で「巨人」を先にいったら怒られた、といった笑い話をしていた芸人がいた。)
とにもかくにも、順序はとても大事なのだ。
では、ここでは、なぜ「滅びた方」を先に出すのか。
私は、ここに「御霊信仰」があるのではないかと見る。
「怨霊とは、政争での失脚者や戦乱での敗北者の霊、つまり恨みを残して非業の死をとげた者の霊である。怨霊は、その相手や敵などに災いをもたらす他、社会全体に対する災い(主に疫病の流行)をもたらす。」Wikipedia
この「御霊を鎮める信仰」の一つとして、御霊を慰めるために敗者を勝利よりも上位に奉っているのではないか。
与謝野晶子が新田氏や平氏を先に挙げたのは、無意識的ではないかと思う。だが昔の人々にはこういった意識がまた心底にしっかりと身についていたのはないかと思う。
それがこの「平氏と源氏、新田氏と足利氏」という一文に表れているのだと感じたのだ。

さて、これに合わせてむかし読んだ本のことを思い出した。
「義経記」「将門記」「信長公記」これら何と読むか、ということ。
これ順に「ぎけいき」「しょうもんき」「しんちょうこうき」と読む。なぜ、源義経、平将門、織田信長に合わせて「よしつね」「まさかど」「のぶなが」と読まないのか、不思議であった。
その理由がある本に書かれていて、「このように非業の死を遂げた者を呼ぶ時は、わざと呼び名を変えて読む、そこに「御霊信仰」がある」といったことを読んだ。
確かに書いてあったのだが、どこで読んだかいま思い出せない。
たぶん、梅原猛か小松和彦か荒俣宏か井沢元彦……、そのあたりだと思う。
探してあったら、また書き足します。
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