スポンサーサイト

物語を物語る

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

天地人って その2。 やはり昔の大河ドラマは重厚だった。

物語を物語る

前に書いたところからまず状況説明。
「会社での私の昼休みは、午後の1時から。食堂兼休憩室で、昼食をとることになる。正社員やパート・アルバイトはそこで休憩するのだが、そこには古ぼけたブラウン管のテレビが据え付けられていて、食事を取りながらみんなでテレビを見るわけだ。ただチャンネル権は、我々社員にはない。
リモコンは、パートのおばさん達が握って放さない。どんなに大きな事件が起ころうとニュースを見るわけでもなく、大雨で天候が悪くても天気予報にチャンネルを回すことはない。」

といったわけで、今日は何とNHKの「天地人」を見ていた。

前にも書いたように「天地人」はクソだと思っているので、見ないようにしながら食事をしていたのだが、やはり耳から入ってきてしまう。仕方ないので我慢して見た。そのときの記事。
そして悪夢のような10分間が始まったのだ。
放送していたのは、第24話の再放送分。
もう、食べていたご飯が飛び出そうなくらい不愉快だった。これこそまさに文字通りの「噴飯もの」だった。
とりあえず見たのは、食事の時間の10分だけだったが、そのまま全部見ていたらアドレナリンが炸裂して発狂してしまうかもしれなかった。
で、最初に見たシーンは「福島正則がおなごに投げ飛ばされる」というもの。
しかもスローモーション。
考えてもみよ。武将がおんなに投げ飛ばされるなんてことは、例え酔っていたからといってありえない。武士は何よりも「面目」を大事にする。もしそんな目にあっていたら、戦国の世、だれも部下がついてこないだろう。それが噂となれば外も歩けないほどで、自身の名誉を守るには腹を切らなければならない。武士にとって自身(家)の名誉・面目が保たれないことほど恥ずかしいことはない。(時代小説ではそんなシュチュエーションはよく出てくるだろう) ここでは、そういった考えもなしに、女が武将を投げ飛ばしたらいかにも「爽快」だろう、といった安易な思い付きだけしかないように思える。
しかもこれがただの足軽とかではない、猛将・福島正則だ。私はこういった一本気の武将は大好きなので、こんなシーンを入れ込む自体許せない。
つまりこの脚本を書いている人物は「武士」は何たるかを知らないのか、あるいは軽んじているようだ。
たとえば、このシーンだって、この女(木村佳乃)が福島正則の手を押さえ「そんなご無体をなさいますな」といってクッとほほ笑む、その表情を見て福島正則がたじろぐといったことで済む場面ではないのか。
それを女が武将を柔道の一本技で投げ飛ばすとは……。

また別の場面では北条氏政が恨み節を繰り返して、あまりも悔やしくて悔しくて、茶碗を何枚を投げるという場面があった。
おいおい、幼稚園児かよ。そんな分かり易い表現はないだろう。
北条氏政は、武田信玄や上杉謙信にも匹敵する名将だと私は思っているので、これも許せない。それを直情型のバカに描いている。福島正則もそうで、つまり主人公側でないものを馬鹿に描くことによって、主人公たちを際立たせようという手法を使っているわけだ。
私はその昔「シナリオ教室」というものに通ったことがある。そのときに、こういった手法はプロの作家が使ってはいけないと最初に教わった。まさしく安直な方法なのだ。怒っていたら「俺は怒っているぞ」と言わせ、悲しければ目薬を垂らしたような涙を浮かべて泣かせてみせる、こう見ると、ほんとうに「天地人」はドラマに深みがない。
しかもそのあとは、役者たちの会話のシーンが長々と続くが、そのセリフのほとんどが、物語を進めるための状況説明と感情をそのまま語らせるものばかりだった。つまり、物語を登場人物のセリフを介して説明しているだけなのだ。(それならば本をそのまま朗読するだけでいい。ドラマにする意味がない)
私が基本として教わったのは、①感情表現をそのまま書かないこと。②登場人物のセリフで状況説明をさせないこと。③主人公をよく描こうとして、周りの人物を愚かに描かないこと、といったことだった。それらの悪い手法を「天地人」は見事なまでに使っているのだ。
まるで本当に初心者が書いているようなもので、たぶん私が見た場面をそのまま書いて、シナリオ教室の先生のところへ持っていったら、「人物が描かれていませんね」「ドラマがありませんね」と真っ先に怒られるだろう。
だから、素人の私から見ても、「天地人」はすでにドラマとしても成り立っていないのだ。(時代考証なんて以前の問題だ)
私が見たのは10分だけだったが、それだけでもこれだけ最悪なのだから、他も推して知るべしで、視聴率は良いが評判が悪いというのは、然もありなん、といったところか。

あまりものムシャクシャしたので、夜、前にニコニコ動画見つけた大河ドラマ「太平記」の動画を見た。

(大河ドラマ史上最高傑作といわれる「太平記」第21話の一場面)


(「太平記」最終回、今や伝説となっている高嶋弟と真田広之の「神」演技)
いいですね。見入ってしまう。
ここには安っぽいCGも、押し付けがましいBGMもない。
私が見たいのはこういう重厚な人間ドラマです。

追記 この動画で「兄と弟」の葛藤が見られます。前に書いた「足利尊氏=マイケル・コルレオーネ説」の補足になっています。また映画ゴッドファーザーで有名な「権力の継承」の場面も、大河ドラマ「太平記」の中に同じようなシーンがありました。(マーロン・ブランド=緒形拳→アル・パチーノ=真田広之)
この説、私は結構気に入ってるんですが……、あまり反響はない、残念。
スポンサーサイト

Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

«  | HOME |  »

カスタム検索




FC2ブログランキング


すみません…、只今コメ返しをしておりません。しかし、しっかりと読んでおります。こんなわがままなサイトですが、気が向いた方は、どうぞ書き込んでください。

FC2ブックマークに追加

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

Wikipedia
developed by 遊ぶブログ
物語を物語る
 トップページ
  ├ 月別アーカイブ
  |  └ --年--月 --日 (--)
  ├ カテゴリー
  |  └ スポンサー広告
  └ スポンサーサイト
物語を物語る
 トップページ
  ├ 月別アーカイブ
  |  └ 2009年06月 21日 (日)
  ├ カテゴリー
  |  └ 歴史ネタ
  └ 天地人って その2。 やはり昔の大河ドラマは重厚だった。
by AlphaWolfy

消えた二十二巻

Author:消えた二十二巻


全ての記事を表示する




このブログをリンクに追加する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。