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物語を物語る

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「ディズニーランド」をアメリカ文化の侵略とみる中国人、逆にそれを取り入れて自分の文化にしてしまう日本人。

物語を物語る

平成21年11月24日 読売新聞から。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091123-OYT1T01095.htm

上海ディズニー…経済効果か文化侵略か

 【上海=加藤隆則】中国政府が今月初めに建設を承認した上海ディズニーランド。
 中国では、来年5月開幕の上海万博に続く大型プロジェクトとして、内需拡大効果に期待が集まるが、米国文化を象徴するミッキーマウスによる「文化侵略」との批判も上がっている。
 上海市政府が今月4日に中国政府の建設承認を発表した翌日の上海各紙は、「ディズニー歓迎」報道一色だった。「経済波及効果は1兆元(約13兆 円)以上」「5万人の雇用機会創出」など専門家試算が大きく伝えられた。ディズニー効果で、上海への旅行客が、年間300万~500万人増加すると見込ま れるためだ。
 米ディズニー側は長年、中国本土市場進出を目指してきたとされるだけに、オバマ米大統領の訪中直前の承認発表は「(米側への)プレゼント」(中国メディア)と評されている。
 ◆開発に便乗◆
 建設予定地は、東アジアのハブ空港を目指す浦東国際空港、リニアや上海万博会場に近い「一等地」だ。予定地の浦東新区趙行村では「立ち退きで、生活が改善される」と歓迎ムードが広がっている。
 最後となる稲の刈り入れが一段落した同村で、来年にも始まる工事区域に組み込まれた喬史芳さん(58)は「(立ち退きで)一生かかっても手にでき なかった都市戸籍がもらえる。これで安心して医者にもかかれる」と大喜びだ。農地を失った農民には、社会保障が不十分な農村戸籍に代わって、都市戸籍が与 えられるからだ。
 また、農地収用に伴う立ち退き補償金の上積みを狙って、相次いで形ばかりのビニールハウスなどを設置する便乗行為が横行、地元当局は、「違法建築」として、解体を命じる騒ぎまで起きている。
 ◆過半数が「嫌い」◆
 一方で、中国本土初のディズニーランド建設に対して、「中国の民族文化衰退につながる」との批判もわき上がっている。「人民日報」発行の国際問題 専門紙「環球時報」が実施したネット世論調査(3000人対象)では、「ディズニーに代表される米文化」に、過半数が「嫌い」と答えた。「米の文化侵略」 と民族感情をあおる過激な言論もネット上で飛び交い、中華文化への自信増大のためか、「なぜ孫悟空のテーマパークではいけないのか?」との書き込みも。
 さらに、入園料が300元(約3900円)以上と予想され、所得格差拡大が社会問題化していることから、「裕福な家の子供だけが楽しみ、貧しい子供が傷つく『楽園』になる」と懸念する声も出ている。
           ◇
 ◆上海ディズニーランド=アジアでは東京、香港に次いで3か所目となる。2014年に開業見通し。初期の年間入園者数(推定)は約1000万人。 敷地面積は400ヘクタール。総投資額は250億元(約3250億円)、中国側が57%、ディズニー側が43%を出資。日本の東京ディズニーリゾートは約 200ヘクタール(ホテルなど含む)、ディズニーランドとディズニーシーの入園者数は計2722万人(2008年度)。(平成21年11月24日 読売新聞)

実に、面白い記事だ。
特に後半の異文化を受け入れようとしない中国人の拒否反応に興味が引かれる。
大半の日本人は、ディズニーランドを「アメリカ文化の侵入だ」「日本文化の破壊だ」と思う人はいないだろう。ただ、それを何の疑いもなく嬉々としてこれを受け入れて、まさに「日本版ディズニーランド」として成立させている。(あまりに盲目的に何でも受け入れるその姿勢も問題だが…) これはまさしく異文化に対する日本の典型的対処の仕方であろう。
日本は「マレビト文化」だ、というは私の持論だが、良いもの優れたものは海の向こうからやって来て、それを何のためらいもなくこれを取り込み、自分風に組み変え(アレンジ)て、自らの独自の文化とする。まさに「享受」という言葉が合う。(よく「外国では」「欧米では」とか海外のもを引合い出す学者や文化人がいるが、それはまさに良いものは海の向こうにあるという発想が日本人に根付いているということだといえる。)
ミッキーマウスのしめ飾り分かりやすい例「ミッキーマウスのしめ飾り」。アメリカ文化と日本文化との融合。これを見ても、何の違和感も疑問も感じない、これが「日本文化」の一つの特徴。
ほかに過去記事としては、「朝青龍マレビト論」、「渡辺千賀の「日本はもう立ち直れない」と忌野清志郎と小室哲哉」、「身近な出来事で「亡国論」!?」など。

一方、中国はといえば、中国に対して辛辣な言葉を書きまくる黄文雄の本の中にこんな一文がある。「中国人が地球の果てまでいってもチャイナタウンをつくって集団生活をするのは、彼らは中華文化、価値観に固執し、絶対に異文化と妥協しないからだ」という。(「罠に嵌った日本史」日本文芸社)
また日本文化との違いについては、こんな文章もある。

「特許とかブランド、著作権とかいったものは資本主義社会の成熟とともにできた概念である。それ以前はもちろん日本にもなかったもので、昔の日本はそれこそ無断コピーは当たり前のことだった。とりわけ日本人のコピーのうまさ、外来文化を吸収する速さはたいしたものだった。たとえば種子島の鉄砲伝来である。戦国時代、たまたま漂着したポルトガル人によってもたらされた、たった二丁の鉄砲がコピーされていくうち戦の必需品になり、たちまち日本全国に広まり、数は一挙にヨーロッパを上回ったのである。
明治になると日本人は何から何まで西洋一辺倒となった。鹿鳴館に象徴されるような滑稽なまでの西洋模倣はいかにも日本人らしい。当時サルまね日本人というイメージが世界に定着したほどだった。
現在の中国は、ちょうどこの19世紀日本の開国維新時代とそっくりである。中国は特許、ブランド意識などいまだにもっていない。だから全国どこに行っても化粧品、日用品、家電、オートバイにいたるまでコピー製品、偽ブランドが横行している。開放都市から農村にいたるまで海賊版や出来の悪いコピー製品が堂々と売られている。
これは文化の違いもある。もともと中国には本物志向が薄いので、同じようなものならば模造でも偽造でも関係ない。また「盗む」という行為も中国人にとってたいして恥とするほどのことではない。場合によっては賞賛され光栄なことだと思ったりする。
人のものを盗むのは当然やってよいことなのである。私が高校生のとき国文の先生から作文のノウハウとして名人の文章を盗むのは自由だと教えられた。いわく、「千古文章一大套、盗来盗去有自由」(古代の文は山のよう、盗んだり盗まれたりは当たり前)
学校の先生が学生に「盗人」になることを奨励したのである。中国の詩文や書画も古典を踏襲することが正統であり、逆に独自なるものを打ち立てると排除されてしまうのだ。これが尚古主義というものである。
伝統の尚古主義のために中国の学者は「師承」(教師の教えを継承すること)のみに徹しなければならなす、もっぱら「四書五経」の注釈をつけることが本業となった。それも2000年以上続けていればやることがなくなるので、そのうち注釈に注釈をつけることしかなくなった。だから時代を変える発想などできるはずがないのである。

中国人が「盗人」云々などのくだりは訝しい話だが、それでも、中国と日本と異文化に対する違いがよく分かる。中国人が頑なに異文化を取り入れないのは、自身の文化をあまりにも自尊する「中華思想」があるからだ、黄文雄は説く。やはり、その国の土壌、民族性の違いがあるのだろう。

「ディズニーランド」(アメリカ文化の象徴)、これ一つでも十分に、日本人と中国人の異文化に対する反応の違いがくっきりと出て面白い。
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