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物語を物語る

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握手の時に両ひざを折って敬意を示すことを「カーテシー」というそうだ。

物語を物語る

天皇・皇后両陛下
平成22年11月14日 読売新聞 別刷りから「皇室ダイアリー」から。
以下その新聞記事。

天皇、皇后両陛下が1日、生物多様性条約の締約国会議(COP10)で来日したモナコの元首アルベール2世公(52)と、婚約者のシャーリーン・ウィットストックさん(32)を昼食に招いた。
両陛下は外国の元首や王族が非公式に来日した際に、求めに応じて御所で迎えられるが、婚約者と一緒というのが珍しかった。
モナコは世界第2の小国。11世紀に神聖ローマ帝国から一帯を授与され、保護領などを経て1861年に独立した。日本との外交関係は2006年からと新しい。
女優からレーニエ3世公の妃となり、「現代のシンデレラ」と言われたグレース・ケリー公妃はアルベール2世公の母。花や芸術を愛し、1982年に交通事故で亡くなった。
その子息は海洋資源の保護や文化育成に熱心な一方、ボブスレーで冬季五輪に5度出場したスポーツマンである。シャーリーンさんも南アフリカの元五輪水泳選手で、スポーツを通じて意気投合したという。
訪日はシャーリーンさんにとって事実上の外交デビューだった。両陛下の出迎えに緊張していたが、握手の時に両ひざを折って敬意を示す「カーテシー(跪礼・きれい)」は颯爽としていた。共に両陛下と会食ができたことを喜んでいたそうだ。
(編集委員 井上茂男)

いい写真です。これを見て、英国王室ダイアナ妃の写真を思い出してしまった。
天皇陛下とダイアナ妃

外国の要人が天皇・皇后両陛下にカーテシー(跪礼)している画像は検索してみると結構出てきす。
スペイン王太子妃スペイン王太子妃
天皇陛下メッテ=マリット ノルウェー王太子妃
タイの王族、ソムサワリー殿下タイの王族、ソムサワリー殿下

まあオバマ大統領が深ぶかとお辞儀した画像も有名ですが……。
過去記事

外国の要人たちは、日本の政治的トップ・総理大臣に対して、これほどの敬意を払ってくれないだろう。
中国の要人やアメリカの大統領などは、日本の首相がいくら会いたいといっても、適当にあしらうか、たとえ会ったとしても、昼食の合間の数十分であったり、廊下のロビーであったりする。
情けないことだが、これが現実だ。
だいたい、日本は20年で14人、ここ5年で6人も首相がコロコロ変わる国だ。毎年変わるのだから、名前さえ憶えていないかもしれない。こんな国、普通なら信用もされず相手にされないだろう。(日本人だって、菅や鳩山の顔を見て、あれが日本を代表する人物だとは誰も思わないだろう。)
それでも、取りあえずは、日本を「一流国」として扱ってくれる。
経済力があるのからか? アメリカの同盟国だから? 中国への対抗上か?
いや、それだけではないはずだ。

山本七平著「日本人とアメリカ人」(祥伝社、全集ライブラリーでは第13巻)の中から一節。
1975年に昭和天皇がご訪米された。そのときアメリカは天皇訪問になぜか熱狂したという。この取材で米国に行っていた山本七平がこの時の様子を書いている。(以下、抜粋)

なぜアメリカ人は、天皇に興奮するのか
……(天皇に対して)全員が不思議な好意と好感を示した。アメリカ人が使うエキサイトという言葉は非常に意味が広いと思うが、彼女たちは天皇に何かを感じ、何かの刺激をうけ、非常にエキサイトしているのは事実だった。
<中略>
(大使館前で天皇・皇后両陛下とすれ違った女性は、こう続けた)……「一番エキサイトしているのは私ではない。宣教師の娘さんで、沖縄で生まれ育った白人の女性が大使館に勤めているが、この人が、だれよりもエキサイトしている」と。
若い世代のこの反応は、私には不思議だった。
「アメリカ人はなぜ天皇に関心を示し興奮するのか」という質問を、顔を合わせたあらゆるアメリカ人に向かって発してみた。そしてそれへの答えは判で押したように同じであった。「王族といったものがアメリカにないからだ」と。この答えは、答えのようであって、答えになっていない。彼ら自身にも理解できない何かがあるのであろう。
<中略>
(「タイム誌」のシェクター氏との会話で)
「では」と私つづけた。「王族ならだれでもよいのか、王族に興奮しているのではあるが……」と氏は言い、それにつづく答えは、他の人と違っていた。
王族といっても、たとえばアラブの王様にはアメリカ人はもう何も感じない。彼らはすでに「アラビアン・ナイト」的な異国情緒(エキゾチズム)とは無関係な「石油成り金」「石油資本家」にすぎない。
「こうなってしまっては、たとえ王族でも、もうだれも興味も興奮も示さない」と。アメリカにおける石油成り金とか石油資本家という言葉には、一種の侮蔑を含んだ「悪(ワル)の意味があるらしい。確かに、もし天皇がワシントンで石油価格の交渉でもはじめたら、ひどい幻滅で、アメリカ国民のエキサイトなどは一瞬にして醒めてしまうであろう。
また国王(キング)という対象はまだあっても、彼らが皇帝(エンペラー)と呼ぶ対象は、この地球上でも天皇だけになってしまったことも、異常な興奮の一因かもしれない。

30年前に、自分らの国・アメリカと戦争した、その相手国の元首が来たのだから反日デモでも起こると思いきや、逆に米国民が大歓迎で熱狂していたというのだから、面白い。
こういう逸話を聞くと、「天皇陛下」がいかに貴重な存在であるかということがわかる。
歴史的・文化的・伝統的権威を持つ存在の大きさは、日本人よりも外国人の方が分かっているのではないだろうか。

だからこそ、海外の要人は日本の首相に合わずとも、天皇陛下との謁見を願うのだろう。
去年の中国・習近平の記事でも書いたが、日本の天皇陛下に会う事によって、中国国内・国際的に箔が付くというのを十分に知っている。過去記事「天皇陛下の政治利用は許せん! だが、一つ分かったことは、中国では天皇陛下に会わなければ国家主席になれないということだ。

こうしてみても、皇室の存在が、この外交という一面だけを取ってもてみても日本に大きな役割を担っていることがわかる。(まして、民主党の不甲斐ない外交が続いている中にあって、皇室外交はますますは重要になっている。)

なぜ国に権威が必要なのかは福沢諭吉の「帝室論」「尊王論」を読めばいい。過去記事 福沢諭吉「皇室論」「尊王論」を始める前に

天皇陛下の存在は核兵器に匹敵する外交的抑止力になり、皇室そのものが世界遺産にあたるほどの貴重な存在なのだ!


だから、マスコミ報道も、こうした皇室の御公務を報道すべきである。
週刊誌的な報道、「愛子さまが小学校で……」や「雅子さまが……」などといった皇室を貶めるような取り上げ方はやめていただきたいのだ。
過去記事

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